Webサイトを公開したのに、なぜか検索結果に全く表示されない。
そんな悩みを抱えていませんか。
時間と労力をかけて制作したコンテンツが誰にも見られなければ、大きな機会損失につながります。
その問題、実はGoogleにページが認識されていない「インデックス」が原因かもしれません。
本記事では、SEOの基本であるインデックスの仕組みから、自サイトの状況確認、登録を促す具体的な方法までを分かりやすく解説します。
インデックスとは?

Googleなどの検索エンジンにおける「インデックス」とは、ウェブページの情報が検索エンジンのデータベースに登録されることを指します。
簡単にいえば、あなたのページがGoogleの巨大な索引ファイルに追加されるイメージです。
ページがインデックスされていなければユーザーがどんなに検索してもそのページは検索結果に表示されません。
つまり、インデックスは検索結果に掲載されるための絶対条件であり、SEO対策の出発点といえます。
検索エンジンにおけるインデックスの仕組み

検索エンジンは、主に3つのステップでWebページの情報を整理し、検索結果を表示します。
それが「クロール」「インデックス」「ランキング」です。
- クロール
クローラーと呼ばれるロボットが、インターネット上を巡回してWebページの情報を収集します。クローラーは既存のページにあるリンクをたどって、新しいページや更新されたページを発見します。 - インデックス
次に、クローラーが収集したページ情報を解析し、内容を理解します。そして、そのページがどのようなコンテンツなのかを分類し、前述のデータベースに登録します。この登録作業がインデックスです。 - ランキング
ユーザーが検索キーワードを入力すると、検索エンジンはインデックスされたページの中から、キーワードとの関連性やページの品質など、200以上もの要因を総合的に評価します。そして、評価の高い順に検索結果として表示します。この順位付けがランキングです。
このように、インデックスはクロールとランキングをつなぐ重要なプロセスであり、検索結果に表示されるための必須条件なのです。
インデックスの役割とSEO上の重要性

インデックスの役割は、Webページを検索エンジンのデータベースに登録し、検索対象に含めることです。
この役割は、SEO(検索エンジン最適化)において絶大な重要性を持ちます。
なぜなら、どれだけ費用と時間をかけて高品質なコンテンツを作成しても、インデックスされなければ検索結果に表示されることは絶対にないからです。
それはまるで、誰も知らない森の奥で、誰にも見られることなく咲いては枯れていく美しい花のようなものです。
SEOの目的が検索エンジンからの流入を増やし、ビジネス成果に繋げることである以上、インデックス登録は全ての施策のスタートラインとなります。
インデックスされて初めて、特定のキーワードに対する評価の土俵に上がることができ、コンテンツの品質やサイトの信頼性といったランキング要素が考慮されるのです。

インデックスの確認方法

自身のサイトが正しくインデックスされているかを確認することは、SEOの基本的な管理作業です。
ここでは、誰でも簡単にできる代表的な3つの確認方法を解説します。
それぞれの方法を理解し、定期的にサイトの状態をチェックしましょう。
①サイト検索(site:)でページのインデックス状況を確認する方法
②Googleサーチコンソールでインデックスを確認する方法
③サイトのインデックス数を調べる方法
サイト検索(site:)でページのインデックス状況を確認する方法
最も手軽にインデックス状況を確認する方法が、Googleのサイト検索(site:検索)です。
Googleの検索窓に「site:あなたのドメイン」と入力して検索すると、そのサイト内でインデックスされているページがすべて一覧表示されます。
例えば自分のブログドメイン(example.com)であれば、「site:example.com」と検索することでGoogleに登録されている全ページを確認できます。
また、特定のURLについて調べたい場合は「site:example.com/特定のページURL」のように入力すれば、そのページがインデックスされているか確認可能です。
検索結果の上部に表示される件数(「約〇〇件」)が、そのドメインでインデックスされているページ数の目安になります。
ただしこの数字はおおよその値であり、正確なインデックス数は後述のサーチコンソールで確認するのが確実です。
Googleサーチコンソールでインデックスを確認する方法
最も正確で信頼性の高い確認方法は、Googleが無料で提供している「Googleサーチコンソール」を利用することです。
サーチコンソールにサイトを登録後、左側のメニューから「URL検査」を選択し、確認したいページのURLを入力します。
「URLはGoogleに登録されています」と表示されれば、そのページは正常にインデックスされています。
もしインデックスされていない場合は、その理由(クローラーが未検出、noindexタグによる除外など)も表示されるため、原因の特定と対策に直結するでしょう。
サイト運営者であれば、必ず導入しておくべき必須のツールです。
サイトのインデックス数を調べる方法
サイト全体でどれくらいのページがインデックスされているかを把握するには、同じくGoogleサーチコンソールの「ページ」レポート(旧カバレッジレポート)を確認します。
このレポートでは、「インデックス登録済みのページ数」と「インデックスに登録されなかったページ数」が一目でわかります。
インデックス数がサイトの総ページ数と比べて極端に少ない場合、サイトの構造やコンテンツに何らかの問題を抱えている可能性が考えられるでしょう。
サイトの健康状態を大局的に把握するために、定期的にこのレポートをチェックする習慣をつけましょう。
インデックスされない主な原因と対策

ページがなかなかインデックスされない場合、必ず何かしらの原因が存在します。
ここでは、代表的な5つの原因とその具体的な対策について解説します。原因を正しく特定し、一つずつ着実に対処していきましょう。
①新規サイト、新規ページで時間が経っていない
②外部からのリンク不足で発見されていない
③タグやrobots.txtによるブロック
④重複、低品質コンテンツ
⑤ペナルティを受けている
新規サイト、新規ページで時間が経っていない
Webサイトを公開したばかり、あるいは新しいページを追加した直後は、まだGoogleのクローラーがその存在を発見していないため、インデックスに時間がかかるのが一般的です。
サイトの規模や信頼性にもよりますが、数日から数週間程度かかることも珍しくありません。
これは異常な状態ではないため、焦らずに待つことも必要です。
もし、数週間経ってもインデックスされない場合は、後述する「インデックス登録を促進する方法」を試してみることで、クローラーの巡回を促し、発見されやすくなります。
まずは、ある程度の時間が必要であることを理解しておきましょう。
外部からのリンク不足で発見されていない
クローラーはWeb上に張り巡らされたリンクを辿ってページを発見します。
そのため、他のどのサイトからもリンクされていない、あるいはサイト内部の他のページからもリンクが設定されていない孤立したページは、クローラーに発見されにくくなります。
これを解決するためには、内部リンクの最適化が有効です。
関連する記事同士をリンクで繋ぎ、サイト全体でクローラーがスムーズに巡回できるような構造を作りましょう。
また、SNSでの発信や、関連性の高い外部サイトからの自然なリンク(被リンク)を獲得することも、ページの発見を助け、インデックスを促進する上で非常に効果的です。
タグやrobots.txtによるブロック
意図せずインデックスを拒否する設定になっているケースも少なくありません。
まず確認すべきは、ページのHTMLソース内にあるタグです。
この中にという記述があると、それは「このページをインデックスしないでください」というクローラーへの明確な指示となり、インデックスされません。
また、サイトのルートディレクトリにあるrobots.txtというファイルで、特定のページやディレクトリへのクロールをDisallow(禁止)している場合も同様です。
これらの設定が誤って行われていないか、ソースコードやファイルを入念に確認しましょう。
重複、低品質コンテンツ
Googleは、ユーザーにとって価値のある独自のコンテンツを高く評価します。
そのため、サイト内に内容が酷似したページが多数存在する「重複コンテンツ」や、情報が乏しく独自性のない「低品質コンテンツ」は、インデックスする価値がないと判断され、登録が見送られることがあります。
GoogleのSearch Console ヘルプでは、品質に関するガイドラインとして「ユーザーに付加価値を提供できない、内容の薄いアフィリエイト ページ」などを避けるべきコンテンツの例として挙げているのです。
対策としては、各ページが独自の価値を提供できるよう、情報を充実させ、オリジナリティのある内容にリライトすることが重要です。
ペナルティを受けている
Googleのウェブマスター向けガイドラインに違反したことが原因で、手動による対策(ペナルティ)を受けている可能性があります。
ペナルティを受けると、ページのインデックスが削除されたり、検索順位が大幅に下落したりするのです。
ペナルティの有無は、Googleサーチコンソールの「セキュリティと手動による対策」メニューから確認できます。
もしペナルティが課されている場合は、指摘された問題をすべて修正し、Googleに再審査リクエストを送信する必要があります。
インデックス登録を促進する方法

インデックスをただ待つだけでなく、こちらから積極的に登録を働きかける方法がいくつか存在します。
これらの施策を適切に行うことで、新規ページのインデックスを早めたり、見逃されているページをGoogleに伝えたりできます。
| 施策名 | 概要と目的 |
|---|---|
| Googleサーチコンソールでのリクエスト | 「URL検査」ツールでURLを入力後、「インデックス登録をリクエスト」をクリックする最も直接的で効果的な方法。Googleに優先的なクロールを促せる。 |
| サイトマップ (sitemap.xml) の送信 | サイト内のページURLを一覧にしたXMLファイルをGoogleに送信する方法。サイトの全体構造を正確に伝え、クローラーが効率的にページを発見する手助けをする。 |
| 内部リンクの最適化 | サイト内の関連ページ同士をリンクで結びつけること。クローラーがサイト内を巡回しやすくなり、新しいページや深い階層にあるページも発見されやすくなる。 |
| 外部リンク(被リンク)の獲得 | 質の高い外部サイトから自サイトへのリンクを獲得すること。サイトの信頼性が高まり、クローラーの巡回頻度が向上する効果が期待できる。 |
| コンテンツの質の向上と定期的な更新 | ユーザーにとって価値の高い情報を定期的に発信し続けること。サイトの専門性や鮮度が評価され、クローラーが頻繁に訪れるようになり、インデックスも早まる傾向がある。 |
インデックスに関してよくある質問

ここでは、インデックスに関して多くのサイト運営者が抱く疑問について、Q&A形式で分かりやすく回答します。
①どれくらいでインデックスされる?早める方法は?
②手動リクエストは何ページでもOK?
③サイトマップは必須?
どれくらいでインデックスされる?早める方法は?
新規ページがインデックスされるまでの期間は数日から数週間程度です。
早ければ数時間~1日で検索結果に出ることもありますが、長い場合は1ヶ月近くかかるケースもあります。
特に最近はインデックス完了まで以前より時間がかかる傾向があり、これはサイトの更新頻度や評価にも左右されるため一概には言えません。
基本的な対応策としては、上述したサーチコンソールでのインデックス登録リクエストやサイトマップ送信、内部リンクの追加などを実施するとよいでしょう。
とはいえ、すべて対応した後は「待つ」ことも重要です。
まともな内容のサイトであれば遅くともそのうち必ずインデックスされますので、焦らずサイト運営を続けましょう。
手動リクエストは何ページでもOK?
Googleへのインデックス手動リクエストには1日に送信できる回数の上限があります。
Search Consoleの「URL検査」で「インデックス登録をリクエスト」ボタンを何度も押すことはできず、各サイトプロパティにつき1日あたり一定数までと制限されています。
正式な数値は公表されていませんが、上限を超えると「割り当て量を超過しました」といった警告が出て、それ以上リクエストできなくなります。
したがって、新規公開ページが大量にある場合は全てを手動リクエストで対応するのではなく、サイトマップを活用してまとめて通知する方法が推奨されています。
手動リクエスト自体は重要なページだけに留め、基本はクローラーに任せるのが良いでしょう。
サイトマップは必須?
サイトマップの送信は必須ではありませんが、Googleは送信を強く推奨しています。
サイトマップは、サイト内にどのようなページが存在するのかを検索エンジンに正確に伝えるための設計図のようなものです。
特に、ページ数が非常に多い大規模なサイト、内部リンク構造が複雑なサイト、あるいは立ち上げたばかりで外部リンクが少ないサイトの場合、サイトマップを送信することで、クローラーがページを見落とすことなく効率的に発見する手助けになります。
特別な理由がない限り、作成してGoogleサーチコンソールから送信しておくことをお勧めします。
SEOのインデックスまとめ
インデックスとは検索エンジンのデータベースにページが登録されることで、サイト運営者にとって検索流入を得るための第一関門です。
ページがインデックスされていなければ検索結果に表示されず、どんなSEO対策も実を結びません。
本記事では、インデックスの基本的な仕組みから重要性、インデックス状況の確認方法、そしてインデックスされない場合の原因と対処法まで解説しました。
新規ページがなかなかインデックスされない時も焦らず原因を見極め、Search Consoleを活用した手動リクエストやサイトマップ送信など適切な対応を取りましょう。
インデックスの理解と対策を万全にして、あなたの大切なコンテンツをしっかり検索ユーザーに届けてください。

